先日、杉原千畝さんという、第二次世界大戦中にナチスに迫害されたユダヤ人たちにビザを発行し、何千人もの命を救った方の半生を描いた映画を観た。ネタバレになってしまうので詳しくは書かないが、43日間という短い時間で撮影されたにもかかわらず、その映画はとてもクオリティが高く感動的なものだった。映画の情報はこちらから。
杉原千畝さんの映画の舞台は主に第二次世界大戦中、つまり今から約80年前だ。昔の映画を観たり、お話を読んだりすると、決まって「昔の人は大変だったんだなぁ」という感想を抱く。戦争で家族がいなくなってしまったり、交通手段が限られていたり、携帯電話がなかったり、とにかく便利で平和な現代の生活に甘やかされている私にとっては、想像もつかないくらい大変な生活だったことと思う。
しかし、その時代のその人たちにとっては、それが普通だったのだ。そう考えると、もしかしたら、今から100年くらい先の未来人が現在の私たちを見て、我々の不便な生活に顔をしかめるかもしれない。
ということで今日は、2120年の未来の皆が、現代の私たち(「昔の人」)の生活を見てつぶやきそうなことを、想像してみた。
1. 「昔は、手動で歯を磨くのが普通だった」
毎朝毎晩歯を磨くたびに、このタスクはどうにかならないのか疑問に思う。調べてみると、生涯人間は約4ヶ月もの時間を歯磨きに費やすらしい。
最近は「10秒で歯が綺麗になる歯ブラシ」など、歯ブラシの進化系のような技術はちょくちょくオンライン広告などで見かける。
しかし、歯ブラシの進化系だけでなく、もっとイノベーティブな発想があるはずだ。例えば、歯を綺麗にしてくれる微生物とか。何日かに一度、歯を綺麗にしてくれる微生物を口に入れておくだけで、歯も綺麗になるし、虫歯にもならない。あまり手をかけずに自動的に歯を綺麗にしてくれる何かしらの方法が、2120年にはあるはずだ。
2. 「昔は、日本語という言語があった」
動物の種が絶滅するように、言語や文化にも絶滅があってもおかしくない。とくにグローバルに飛び回ることのできるこの時代、言語と土地の結びつきは昔より薄くなっている。
ポーランド の小さな街でも、ミシガン州の田舎でも日本語を話す人がる。ハワイのクラブで流れているのと同じ音楽が、フィリピンのバーでも聴ける。人類が地球上を飛び回る前は、ポーランド ではポーランド語、ミシガン州では英語、ハワイやフィリピンではそれぞれの民族音楽が演奏されていたに違いない。つまり、グローバル化が進むことにより、言語や文化の多様性は失われつつあるのだ。
そんな中、人口減により使い手が減っている日本語は、このままだと他の言語にブレンド・インしてしまうのではないかと心配になる。
3. 「昔の人は、休眠や冬眠をしなかった」
人間というのは、生きている間絶え間なく何かしらの活動をしている。休んでいるように見える睡眠中だって、脳の中では記憶の整理をしているし、体の細胞だって休まず活動している。本当に働きものなのだ。
しかし、他の生物を見てみると、適度に「本当の休憩」を取っている生物は結構存在する。例えば、微生物の中には、自分の住んでいる環境の温度が急激に変化したり、餌が無くなったりすると「休眠状態」になって、周りの環境が自分に適した状態になるまで待つツワモノがいる。
生物学的に人間が同じようなことをするのは難しいが、テクノロジーの力でできるようになる日がくるはずだ。現在でも、1週間くらいなら人間を冬眠状態に至らせる技術があると聞いたことがある。これは、惑星間を宇宙飛行士が移動する際に、老化を防ぐために使われるらしい。今後は、人間の休眠や冬眠がもっと身近なものになるのではないかと思う。
将来は、一家に一台「休眠機」が当たり前になるのではないか。
例えば好きな人に告白して返事待ちの間、お昼寝感覚で休眠機に入ってみたり、仕事や生活で心が折れてしまった時に「一回休み」感覚で休眠機に入ってみたり、人間の休眠は、現代で言う「現実逃避の妄想」みたいに、生活の中でもっと身近なものになるのではないかと思う。
参考資料https://matome.naver.jp/odai/2142554528938800201/2142554956143209703https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%89%E3%82%B9%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%97
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