アメリカ人が自己主張をする理由

日本では一般的に、アメリカ人は自己主張が激しいと言われています。
日本の小学校に通っていた頃、「思いやりを持って人と接するように」と先生は口癖のようにいっていました。相手の心情を察しながら行動するというのは、日本人の美徳でもありますよね。周囲の人々の心情を察することに失敗すると、KY(空気が読めない)などと呼ばれて人々が遠のいていきます。


しかし、アメリカでは「察する」ということが通用しません。というのも、アメリカというのは様々な人種や文化、家庭環境の人々が混ざり合っている国だからです。自分の常識が他人の非常識だったり、自分にとって驚くようなことが他人にとっては当たり前のことだったり、ということがよくあります。そんな多種多様な背景を持った人々が集まるmelting pot (人種のるつぼ)で他人の考えていることを察するなんて、無謀な試みです。


そして、お互い何を考えているか「察する」ことができないからこそ、自分の意見をきちんと主張しなければいけません。自分が何を考えているのか口に出して言わなければ、誰も耳を傾けてくれません。
アメリカの学校では、意見を述べる・人前で話すという訓練が日常的に行われています。
小学校低学年のうちから、プレゼンテーションの練習を沢山行います。高学年になるにつれて、授業内でディスカッションをする機会も増えてきます。


高校や大学に入ると、成績の一部に「Participation Point」というものが出てきます。”Participation”は「参加」という意味で、”attendance” (出席)とは別物です。授業に出席するだけでなく、自分の意見などを積極的に述べて、「参加する」姿勢を見せなければ、”Participation Point” をもらうことができず、成績が落ちてしまいます。それほど、自分の意見を述べるということが重視されるのです。


自己主張はわがままとは違います。周囲の意見を全く無視して自分の考え方を貫き通す事ではありません。自分の立場を守るために、そして、自分が何を考えているのかが伝わるように、自分の考えを論理的に説明することです。
アメリカで生きていくためには、とても重要なスキルです。


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