アイデンティティ・セフトから身を守ろう!今すぐできる対策方法

今回の記事は、アメリカ在住の方やこれからアメリカ生活を始める方にとって役立つ情報となっております。

アイデンティティー・セフトとは?

みなさんは、アイデンティティー・セフトという言葉を聞いたことはありますか?

アトランタの総領事館ウェブサイトによると、

アイデンティティー・セフトとは、「個人情報を盗んで、その人物になりすます犯罪」で、米国では年間50万人以上(FBI発表)が被害を被っている。(アトランタ総領事館ウェブサイトより)

とされています。

アメリカに住んでいる人々にとって、アイデンティティ・セフトは大きな脅威となっています。この犯罪は、個人情報を不正に入手して、その情報を使って他人になりすますことで、多くの被害者を出しています。勝手にクレジットカードのアカウントを開設したり、銀行口座からお金を引き出したり、また、落とされたクレジットカードを使って買い物をするなどの被害が報告されています。

つい最近、私の知人もこのアイデンティティー・セフトの被害にあってしまいました。

クレジットとは?

知人が遭った被害について話すまえに、「クレジット」について説明しておきます。

クレジットとは、クレジットカードのクレジットと同じであり、「信頼」という意味になります。

アメリカでは一人ひとりが「クレジットスコア」というものを持っていて、このクレジットスコアによって借金ができるかどうか、はたまたアパートを契約できるかどうかなどが決まります。

クレジットスコアは、クレジットカードを何枚所有しているか、毎月のクレジットカードの明細を期限以内に支払っているかなど、さまざまな要因によって変動します。アメリカでは、このスコアを基準に、その人物が信頼できるかどうかを判断することが一般的です。

実際のアイデンティティ・セフト被害

話を戻して、先日知人があったアイデンティティ・セフトの被害をお話しします。

最近、筆者の知人がアイデンティティ・セフトの被害に遭いました。

彼は個人情報をしっかりと管理していたにもかかわらず、ある日突然、誰かが彼の情報を盗んで6枚もの新規クレジットカードを作成していたとのことです。彼はすぐに異変に気がつき事なきを得ましたが、もし気づかなかった場合、被害は大きくなっていたかもしれません。

クレジットカードを沢山作ると、先述したようにクレジットスコアが下がってしまいます。クレジットスコアの異常な変動があった場合には、アイデンティティ・セフトを疑うべきとも言えます。

アイデンティティ・セフトから身を守る方法

クレジットカードの情報や暗証番号、ソーシャルセキュリティなどの情報を安易に人に渡さないのは、自分の身をまもるための基本です。

より悪質な犯罪からも身を守るためにおすすめしたいのが、クレジットフリーズという方法です。

家を買う時やアパートの契約をする時、クレジットカードを作る時、借金をする場合など、クレジットビュローという団体が発行する「クレジットレポート」というものの提出を求められます。

「クレジットビュロー」には、Equifax、Experian、TransUnionの三つの会社があります。これらの会社は、クレジットスコアを管理しています。

クレジットフリーズを利用すると、第三者が簡単にクレジットレポートにアクセスできないように、アカウントが凍結されます。大切な情報を、金庫にしまって鍵をかけておくようなものです。

クレジットカードを作成する場合やアパートの契約をする場合など、本当にクレジットレポートが必要な場合は、鍵を開ける「Unfreeze」という作業が必要になります。

Credit FreezeとUnfreezeの作業は、いずれも下記のウェブサイトからオンラインで簡単にできます。以前は手数料がかかっていたようですが、現在は無料です。

Equifax

Experian

Transunion

手続きが少々面倒ですが、アイデンティティ・セフトの被害に遭ってからあわてて手続きをすることがないよう、被害に遭う前に対策を打っておくのが最善策です。