先週・今週にかけて、春休みを利用して日本からボストンへ研修に来ている高校生の皆さんに講演をさせていただいたり、通訳としてご一緒させていただいたりする機会がたくさんありました。
積極的に英語を喋ったり、質問をしたりする姿がとにかく眩しかったです!その中で、何度か聞かれた質問がありました。それは、
「自分のことを日本人だと思っていますか?それともアメリカ人だと思っていますか?」
という質問です。私は、10歳の頃に日本からアメリカに越してきて、それからずっとアメリカで過ごしています。実はこの質問、普段から生徒さん達や仕事関係の人々など、日本人からもアメリカ人からもよく聞かれる質問なんです。
答えは、「どちらでもない」です。
日本にいると自分がアメリカ人のような気分になるし、アメリカにいると日本人のような気分になります。100%日本人でも、100%アメリカ人でもないんです。ただ、見た目が日本人な上に日本語を喋れるので、日本に行くと「日本の常識を知っているもの」という前提で人々が接してきます。しかし、幼少期しか日本で過ごしていないため、いくら見た目が日本人で日本語が喋れても、日本社会のマナーや常識を完全に理解しているわけではありません。
美術の時間に習う、グレースケールを想像してみてください。両端に白と黒があって、その間は様々な濃さのグレーで表現されていますよね。人種も、似たようなものだと思っています。白と黒が日本人とアメリカ人だとしたら、私はその間の、グレーのどこかに分類されるでしょう。
きれいに何らかのカテゴリーに分類されないことって、たくさんあります。
例えば、性別。一般的には、性別というのは男性と女性の二択ですよね。しかし、どちらのカテゴリーにも分類されない、ノンバイナリージェンダーという人々が、近年注目されるようになってきました。
心理学でも、スペクトラム思考が取り入れられています。例えば自閉症は、軽度から重度まで幅があり、一概に「自閉症」と言っても、スペクトラム上のどこを見るかで症状が異なってきます。
自分が日本人なのかアメリカ人なのか、考えた時期もありました。が、最近では、「どちらでもない」という答えで納得しています。日本人でもアメリカ人でもなくても、良いのです。人種のグレーゾーンにいる人々は、まだまだ日本ではマイノリティかもしれませんが、これから日本を世界とつないでいく上で、大事な役割を果たしていくのではないでしょうか。
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